2025年11月26日水曜日

今年度初の「第7回学校に着ていく服検討委員会」リポートをお届け!・後編

 ◆前後編ざっくり言うと?

独断と偏見の議論ポイント!

・「学校に着ていく服」を検討するためのガイドライン案と検討段階をしめした「ロードマップ」案について、どういう風に使うか確かめたうえで、話しあった

・生徒や保護者・地域の人への意見を聞くことについて話し合った

・小学校では人権教育が浸透しているが、中学に引き継がれていない懸念について話された

・ガイドラインはいきなり最終版にせず、「初版」をまず出して柔軟に運用する


では後編いきましょう!まずは今後のタイトなスケジュールが示されました。



◆意見聴取って?

今回の資料では、これまでの議論をまとめて「こういう方向性で『学校に着ていく服』の議論が進んでいる」ということを生徒や保護者、団体に伝えて、意見聴取をするということがスケジュールに加えられました。

具体的には「学校に来ていく服をじぶんたちで決め

るけどどう思う?とどうなっててほしい?」「自分

で決めるならどうだったらいいですか?」などの

質問になりそうだとのこと。


そこですすめ団からは、意見聴取の結果の公開が

そのあと全然ちがったらどうなんだろう?とか、

6万人のアンケートの公開を何度もお願いしている

けれど、関心がすごくあるのに未だ公開されて

いないほうが問題と話しました。


「やっと聞いてもらった」という熱い思いを受け

とめて今まで議論してきたけれど、生徒にも読み

やすい「検討委員会だより」もずっと止まったままで、

「自分たちの意見はどうなった」となってはい

ないだろうか、つまり「意見が尊重されていない」

と捉えられてしまうことはずっと懸念しているわけです。


他の委員からも、意見聴取についてこんな意見が出ました。

・子どもの権利がべースにあること、狭義の制服ではな

いことの大人の理解を促進していくこと、報告と丁寧な

説明を話題にすべき。自分のことを自分で決められると

いうところからスタート。

・意見徴収の前に一回会議が必要だし、最終版の確認も必要

・子どもにわかりやすい表現が必要

・人権を考え直すきっかけにはなると思うが、制服変えますよ

といっても、導入するときにはいないし、難しい問題。

こうなるんだ、と受け身になってしまう。

・ニーズがあるならプロセスを踏んで生徒会で考えてはかって

検討したらどうなの?と話している。生徒会で話してもらえばいい。

こどもたちがいい形ですすんでいくといいなと思う。

・決めたことが表にでるまでにスパンがある。こどもたちにとって

経験してもらいたいのはそこ。僕たちが作った平和だから生きて

いるわけではないように、社会は生きている世代ではない、

次の世代のためになにかしてくれる。前の世代がつくる。

・「最終盤の作成」ではなく、当初版公表みたいにしたらいい。

・初版かもしれないけどガイドラインが確定して、

一回ですべてがきまって動いていくことはたぶんない。

長い間試行錯誤があっていろんな問題が出てくると思う。

試行錯誤しながら動いていくものだと思う。

将来的にもガイドラインが柔軟に運用されて、

生徒が主体的に考えられるようになればいい。


◆子どもたちはすでにわかっている

すすめ団夏目としては、「わかってないのは大人だけ」

と若干キレ気味(反省・・)に意見を伝えました。

公表されていないけどアンケートでは、

小学生のうちに人権について、ジェンダーについて

自分のことばで語っていることに驚いたし、

だからこそ中学に入学した後は反発があり、だんだん

沈静化してしまう経過がわかったのです。

小学校で丁寧に教えた結果ねづいた人権意識が

中学に引き継がれていないだけだ、という話をしました。


◆外国人の立場から

・自分はルールがわからず周りにあわせていった。

外国人としてはもっと認められるといい。

同じようにみてもらいたい気持ちがある。

・ただ、自分が着たい服を着たかった。

スカートがいやだったから。

・ルールがわからないのは、親が学校に来ていく

服の暗黙のルール。授業参観にどんな服

をきていくか、入学式、卒業式と、

日本社会では暗黙のルールが決められている。

外国人は教えてもらわないとわからない。


◆進め方どうする?

・小学校で検討するときに、議論する機会を

積極的に設定していかないと自由に意見が

言えない。制服がそういう機会になる。

・主体が子供だったら、表現が難しすぎる。

・アンケートで多様なことがわかった。

まとめるのは無理。随時わかりやすくしてもらえれば、

携われていることから方向性ができるかなと。

テーマは広がっているけど、もっとキュッとできればと。

・以前の委員会でこどもたちや地域のひとたちへ

の説明として「人権キャラバン」

という話が出たが、それに期待している。

いかにわかりやすい言葉で話せるかが大事。

・(すすめ団夏目が「成長」は避けたいと

した発言に対して)成長は大事なものだ。

ただ、圧力に同調する成長ではなく、

どこまでも主体的に、折り合いをつけていっていく。

社会をつくっていくためにそれが必要。運用周知、

見直しがあればいい。あせらず、あわてず。


最後に、議長のほうから、いま市の方では

「こどもの権利条例」を作っているところだ

という話題がありました。策定段階で

こどもたちへの周知をはかっていくつもりだ

とのこと。

ロードマップやガイドラインの「初版」を今年度末

に作り上げて、見直ししていけばいいという話

があり、委員会は終了しました。


次回は12月12日(金)14時とのこと。

申し込みフォームはまだ公開されていないけど、

直前に公開されるはず。

ぜひみなさん来てみてくださいね!

今年度初の「第7回学校に着ていく服検討委員会」リポートをお届け!・前編

 ◆前後編ざっくり言うと?

独断と偏見の議論ポイント!

・「学校に着ていく服」を検討するためのガイドライン案と検討段階をしめした「ロードマップ」案について、どういう風に使うか確かめたうえで、話しあった

・生徒や保護者・地域の人への意見を聞くことについて話し合った

・小学校では人権教育が浸透しているが、中学に引き継がれていない懸念について話された

・ガイドラインはいきなり最終版にせず、「初版」をまず出して柔軟に運用する





今年度は検討委員会の設置を決めた教育長が交代したり、議論のけん引役の教育部長や総務課長はじめ、メンバーの3分の1が入れ替わったので、方向性が変わったらどうしよう・・と心配していましたが、杞憂でした。


委員会は新しく委員になった方に向けて、前回の委員会で「憲法の前文のよう」と場が盛り上がった「理念」の成り立ちについて事務局が説明してくれるところからスタートしたので、ほっとしました。


そして、今回検討する「ロードマップ」は「学校に着ていく服」を実現するための工程を「見える化」するもので、「ガイドライン」は各学校で検討する際の指針になるようなものという説明があり、ロードマップ案とガイドラインの方向性について資料1,2をもとに議論がはじまりました。


◆目指す方向性について(資料1)

理念は前回全員一致で決まっていましたが、方向性についてはまだ議論されていなかったので意見がそれぞれの団体から出てきました。


・生徒主体、というけれど、生徒会のような代表の意見だけでなく、はじかれているこどもも意見をつたえられる方法が必要

・「制服を含めて」と「制服」が入ってくるのはおかしい

・校長が責任をもって権利を担保

・大本の校則を問い直すことも意味している

・認め合うというきれいなことば、にひっかかる。

・「認め合う」をいれなくても、ここにでていることをやったら認め合うことが実現していく、ということなのではないか

・大人たちが連携するのではなく、大人たちが子どもの人権についてよく学び、支援すると変更すべき

・「生徒」ではなく「全ての生徒」という言い換え必要


すすめ団夏目からは

・理念、方向性、「学校に着ていく服」、ロードマップ、ガイドラインの位置づけを説明したものが必要だと思う。

・「方針」ってなんだろう。

・「学校に着ていく服」の概念図(以前の委員会で提示)と共に提示しないとイメージしづらい。

・アンケートでも多くの意見があった「機能性」「経済性」についても方向性に加えるべき。

・多様性ということばでは多様な国のひとたちを排除しないという意図が表現できる

・教育現場では「成長」を期待されるが、どんなこどもでも、成長しなくても、存在することが尊重されるべきなので、「成長」という言葉は避けたい。

などと意見を伝えたような気がします(自分が話している時はメモがない・・)。



◆ロードマップ案について

ロードマップ案には生徒、教職員、保護者、地域、

教育委員会それぞれの立場で「準備」「検討」「導入・見直し」

の各段階で想定される取り組みが記されていました。


それに対して委員からは


・男性用、女性用として制服が販売されているのが

現状で問題がある。業者にどう伝えていくかがロード

マップから抜けている

・「理解」はできないものなので、「受け止める」

ということだと思う。「人権」「多様性」は必要。

選択が尊重されることが大事。

・ロードマップはスケジュールのこと?ロードマップでは

最低2年ぐらいのがあると話しやすい

・検討することにどれだけの強制力があるのか

・ロードマップなのかガイドラインなのかはっきりしない


と、ここでガイドラインとロードマップの位置づけがあやふやに

なってきたので、事務局から「資料2のガイドラインは「検討の

ガイドライン」。学校に来ていく服構成案1〜3は検討委員会で

話されてきた検討の必要性をしめしたところ。構成案4〜7は

ロードマップ的なもの。」と改めて整理がありました。





2025年8月30日土曜日

静岡新聞「賛否万論」

8月29日の静岡新聞「賛否万論」に、小学校の卒業式で袴を着ることの是非について、団長の夏目の意見が載りました!
有料記事だからみんな見られないと思いますが、紙面のほうは一面つかった大きな記事でした。
見た目で判断しないこと、衣服もこどもの表現のひとつで受け止めて話し合ったらどうか、決まりをつくるのは簡単だけど、意見表明をこどもの権利として受け止めるのは、大人にとっても初挑戦だということなど話しました。
機会があれば見てみてくださいね。

小学校卒業式の服装 基準は必要?② 関係者インタビュー【賛否万論】|静岡新聞DIGITAL 静岡県のニュース https://share.google/CvGnFzs9JSDKAPa09


2025年8月20日水曜日

いますぐ!第7回浜松市「学校に来ていく服」検討委員会傍聴申し込み!

 


9月1日(月)の第7回検討委員会の傍聴申し込みが今日でたのだけど、締め切りまであと3日しかありません・・・(泣)。てぃーんずのみんな、昔のてぃーんずのみなさん、てぃーんずの親、往年のてぃーんずのみなさん、いますぐ傍聴申し込みしてね。予定調整とかすると忘れれるから。

==開催日程====

令和7年9月1日(月曜日)14時から15時30分まで

浜松市教育委員会教育委員会室

(中央区中央一丁目2番1号イーステージ浜松オフィス棟6階)

傍聴希望の方はこちらからお申し込みください⇒【傍聴希望申込フォーム

8月25日(月曜日)受付締め切り


【協議】「学校に着ていく服」の実現に向けたロードマップ(案)について

【協議】(仮称)「『学校に着ていく服』の検討ガイドライン」の方向性について



浜松市立中学校における『学校に着ていく服』のあり方検討委員会

傍聴申し込みフォーム

2025年3月4日火曜日

こんな理念と方針みたことない!




即シェア!
今日の午後ひらかれた「学校に着ていく服」のあり方検討委員会の資料をシェアします!!

制服をどうするとか、統一服にするとか、そういう具体的な議論をひとまずおいておいて、なぜ検討するのか、誰のためなのか、と骨太の議論をずーーーーっっっと丁寧にしてきてからの、この会議資料。

「理念」と「目指す方向性」がついに決まりました🎉

こんなに生徒の人権をを理念として掲げた「検討委員会」は、全国のどこの制服ニュースでもみたことありますか?学校単位で行う制服改革を教育委員会が「理念と方向性」でまとめて運用していく、という仕組みも画期的。これは「はままつ方式」として誇っていいと思います❗

こどものことを大事に思っているのは、先生だって親だって地域のひとだって、みんな同じ。だからこそ、「社会で困らないように」と規律を守ることや世間の目、身だしなみを伝えてきたと思うのです。

でも、「こどもは守られるだけの存在ではなく、一人の主体としての人間である」という1989年のこどもの権利条約を日本が批准してから30年あまりもたってやっと、日本でも条約を反映した「こども基本法」ができて、更にやっと、生徒指導のテキストである生徒指導提要にも「こどもの権利」が最初の章に書かれるようになりました。

時代は変わったということ。
大人たちが「こども」とひとくくりにすることから変わらなきゃいけない。一人一人ちがう個人だと。
全体のきまりから外れる生徒を「特別な配慮」で対応するのではなく「そういう子もいるのだ」と大人が学ぶ番だという話も出ました。

そういう意味では「生涯学習」として市民部と協働して各協働センターで取り組むといいという意見もありました。

都立大学の丹野先生が「これは憲法前文のようなものだ」と言っていたけれど、まさにそうだと思いました。この前文をもとに、本文をつむいでいけばいい。

シェア歓迎!

🔴「学校に着ていく服」の理念・目指す方向性(再提案)

🔵理念
全ての生徒が安心できる「学校に着ていく服」の実現

🔵目指す方向性
①「学校に着ていく服」は、制服を含めて、生徒が安心して学校に着ていける
服の選択肢を増やすことを目指す。
②各学校の方針等は、生徒主体で検討し決定する。
③「学校に着ていく服」は、生徒個人が選択するものであり、他の人から強制
されたり阻害されたりしない。
④子供の成長を支える大人たちが連携し、「学校に着ていく服」の検討や
生徒一人一人の選択に寄り添い、支援していく。
⑤「学校に着ていく服」を通して、生徒は自分や他の人の人権が尊重されて
いること、多様性を認め合うことの大切さを実感できる。 

2025年2月12日水曜日

【開催報告】2/2ロードマップづくりワークショップ

 

2月2日(日)に「学校に着ていく服」ロードマップづくりのワークショップをはまこら(浜松市市民協働センター)で開催しました。

まずは団長夏目から、説明です。

昨年度から始まった浜松市立中学校における「学校に着ていく服」のあり方検討委員会では、子どもの人権の尊重や制服へのニーズ等をふまえて、生徒たちが、多様な選択肢から自分で学校に着ていく服を選べる環境づくりをどう各学校にインストールしていくか!ということを模索していて、そのためのロードマップづくりをしようとしています。

これまでの委員会ではこんなことが確認されてきました。
・検討の必要性の根拠(条約・法律・アンケート・経済的負担等)
・「学校に着ていく服」とは、登下校や教育活動の場において生徒個人が選択・着用する服装のこと
・生徒が選択するなら心理的安全性の確保が前提
・制服ではなく「学校に着ていく服」について各学校で方針を定める
・「学校に着ていく服」にすることの理念・方向性
・各学校で導入するためにロードマップをつくる 等々

第4回委員会資料より


で、「学校に着ていく服」の目指す方向性はざっくりいうとこちら!

★「学校に着ていく服」を生徒が選ぶことができる!
★自分で考えて選ぶ。他人から強制されない。
★尊重されてる感

その方向性のために、何から手をつけていいのやら・・・ということでロードマップが必要という説明でした。

さて、いきなりロードマップというのもキビしいので、まずは、この3つの方向性を実現するために、何が障壁になってるかを出し合うことにしました。


なにが障壁?

1.親系
色気づく/ハブられたくない/私服になっちゃったらどーすんの!/高いスポーツブランド買わされる/成長につれ服が荷物に/親に自信がない/冠婚葬祭で着る服がない/正解を探す人が難民化/OB・OGの反対
2・地域のオトナ系
「社会とは我慢だ」/「決まりだから」/どこの子かわからなくなる/「きちんとしろ」教/その場で注意しないオトナ/学校にTELする地域の人/地域の理解がない/子どもの学年が分からなくなる
3.学校・先生系
「子どもはしつけの対象」/「着崩すのは悪」/前例踏襲主義/カンニングできるようになる/「大人になったら困るよ」/「がまんする体験は大事」/仕事を増やすな/管理しにくくなる/始業式などの行事のときの正装はどうする!?/教職員の理解/「受験の時困るよ」/先生からの「こうすべき」の圧/TPO/中学生らしさとは、の先生の圧・空気/体育の時の安全性/県・市教育委員会からの方針がない/県によって許容範囲が異なる/乱れる/私服になると学校が荒れる/校長先生の理解がない/権利と義務がセットになってしまっている/情報公開されない・伝えない/特攻服はダメ・露出はダメ等の校則が逆に増えるかも/どこの学校かわからなくなる/学校によって違う
4.販売店系
指定の服であること/数十年続くデザイン/注文用紙やマネキンの出し方/地域の販売店の理解不足/制服業者と先生のしがらみ&強力な協力関係/制服業者がつぶれるのでは
5.そのほか
縦割り行政の責任/包括的性教育不足/更衣室がない/制服の下に体操服を着る文化/文化としての制服がなくなってしまう(アニメとかで制服でのイメージ共有できなくなる)/貧富の差が顕著になる/学生らしさが消える/同調圧力/学生らしさが消える/中学生らしさ/子どもには人権がないと思っている/浮きたくない、同じが良い/マイノリティについて想像したこともない/男らしさ・女らしさ/ジェンダーバイアス圧力/「そんな生徒うちにはいない」/自分と同じだと思いがち/私服が汚れてしまうと考えて着てこない

こんなに沢山・・!!
こういうことって話していくと芋づる式にどんどん出てきます。
出てきすぎてあっという間に時間が経ってしまいます。
しかし限りある時間でロードマップの種はできるのか!?


そこで、慌ててそれぞれのカテゴリーごとに、障壁をうちやぶる解決策を出していきました。

解決策は?
1.親系
・5年生ぐらいから「学校に着ていく服」の授業をする
・補助金を出す
2・地域のオトナ系
・地域の方の研修をする
・「子ども人権キャラバン」が各地域をまわる
・「カジュアルデー」を地域に知らせる
・回覧板で自由服の日を知らせる
・個別事例で考える(?)
3.学校・先生系
・子どもの人権についての研修を先生たちにする
・「ダメです」とだけ言わない(おしつけが×)
・人権を守る第3者のポストをつくる
・同調圧力について学ぶ授業/同調圧力についての探究学習
・ファッションショーをやる(地域や親も、かつての制服を持ち寄る)
・博物館企画「はみだし制服今昔物語」
・小学校の「生活」の時間で扱う・子ども自身が考える機会をもつ
5.そのほか
・包括的性教育をする
6.教育委員会など
・ロードマップをつくり管理
・「学校に着ていく服」推進員を設置して各学校と連携
・各学校に配置する「学校に着ていく服」推進員をまとめてロードマップをチェック
・激★人権研修
・校長会の研修

はい!ここでタイムアウト~!!
ぜんぜん時間が足りませんでした。解決策もまだまだたくさん出そうだったし、何より「ロードマップ」と言っているのに、その道すじについては全然話し合うことができませんでした。

それでも!
やってみて沢山の発見がありました。
高校生からは「同調圧力はよくないよ」という教え方は嫌だという話がありました。どんな考え方であっても結論を先に言って子どもに押し付けるのではなく、どう思うかを委ねてほしい、という意味だと捉えました。

それから、ファッションショーを地域の人たちとやったり、各地域の大人に人権意識を広めるための「子ども人権キャラバン」、それから何より、「推進員が教育委員会または各学校に配置される」ことで、各学校ごとに異なる推進状況を全体で押し上げて行けるかもと思いました。

今回は大人と高校生が半々ぐらいの参加でしたが、世代が異なると感じ方も違います。ぜひ大人たちには生徒と一緒にやってみてもらいたいなと思いました。ワークショップ自体も各学校でやってみるのも面白いかもしれないですね。

2025年1月21日火曜日

第5回「学校に着ていく服」のあり方検討委員会リポート(前編)


昨年末のクリスマスの日。第5回浜松市「学校に着ていく服」のあり方検討委員会が開かれました。
傍聴席には中学生親子をはじめ記者の方や学校の先生などたくさんの人が集まりました。
議長の奥家さんが「これだけの傍聴者が集まる委員会は珍しい。身が引き締まる思いだ」と話されたので、うっかり嬉しくなってしまったけれど、本当はアクトの中ホールに中学生や全生徒指導と全校長と保護者たちが集まってほしいぐらいの気持ちです。

台風で書面開催となった前回までの流れを振り返ったうえで、有識者の犬塚先生から「『制服』から『学校に着ていく服』に名称も変わって、大きな流れが合意されたのは良かった。これからどういうロードマップを作るかが一番大変だ」という話がありましたが、本当にその通りです。

前回までの流れも踏まえて論点を整理して、それぞれ意見を出していきました。

【論点1】「学校に着ていく服」の定義とその位置づけは?
第4回の書面開催時に示された概念図で定義される「学校に着ていく服」は、事務局によれば新しいものに移行することは想定しておらず、現状も含めて制服から私服にまで範囲を広げて定義するということが示され、特に委員から異論はありませんでした。決めるのは学校なので制服も選択肢に残してあるとのこと。
それに対してHICEの岡田さんからは、外国籍の生徒は転校したときに転校先の学校の制服を用意しなければならないという意見が出され、奥家さんはできればこれまでの制服も使っていくという視点も必要だと話されていました。

【最新の状況について】
去年の調査で制服のリニューアル状況がまとめていたが、最新の状況はどうか?という質問に対して、事務局からは最新の状況は未調査だということだったので、また調査をする必要がありそうだという話に。
先行している学校がある場合、先行している学校に対する心理的安全性を確保しつつも多少の手直しは必要になってくるかもという話や、調査をするなら、スラックス導入のルールについても調査が必要(男子/女子用か?AoB型か?生徒は知っているのか?特別な配慮になっているのか?)という意見が出ました。

【中学生への情報発信と意見聴取】
「検討委員会だより」を出していることを中学生が知らない、という状況が鈴木げんさんから紹介されました。すすめ団でも、さくら連絡網で配信されていないことを以前から問題に思っていたので、たくさんの自由記述が集まったアンケートの結果も公開されていないことなどを話しました。
そもそも「検討委員会だより」が生徒に伝わる表現なのか?とか、おたよりに「声を募集しています」という欄をつくるべきという意見もありました。少なくとも子どもたちのタブレットに配信されて、さくら連絡網でも毎回配信される必要がある重要な話題だと思います。
(つづく)